業務コラム

建設業が許可制をとっている理由について

建設業が許可制の理由

税込みで500万円以上の建設工事を請け負おうとする場合、建設業の許可を取得していることが必要です。

では、このように建設業が許可制をとっている理由は、結論から申し上げますと、手抜き工事や欠陥工事等の被害から注文者や建造物の利用者を守ることにあります。

たとえば、今住んでいる自宅が、技術や経験のない業者や職人の人の手によって建築されたものだとしたら、恐ろしく感じるのではないでしょうか。

また、自宅だけではなく、道路や街中の建造物も手抜きや工事に欠陥があったとしたら・・・怖いですよね。

最近では、東京の調布市で住宅街の道路が陥没するといった事故がありました。

この事故の原因は、ネクスコ東日本が工事に使用する特殊な薬剤が原因とのことらしいのですが、地盤の改良自体も適正に工事されたものであるか疑問が残ります。

この事故によって、対象地区では、家屋を一時的に取り壊して地盤の改良工事を行ったうえで、再度建築することになるようです。

このようなことがあっては社会的な損失が大変大きいため、このような事故(手抜き工事や粗悪な工事等)を予防するためのシステムがこの建設業の許可制度です。

建設業の許可を取ることのメリット・デメリット

建設業の許可を取得するとメリットがあります。が、これまでには無かった義務も発生しますので、その点も考慮していただいて取得をご検討いただくと良いでしょう。

メリットは、取引先の建設業者から、税込500万円以上の工事を請け負うことができるようになることです。

許可を取得していないと500万円未満の工事しか請け負うことができません。

建設業者の方の中には、工事を2つ以上に分けて、いかにも一つの工事で500万円未満に操作していることも見受けられますが、実質的に税込500万円以上の工事であれば、当然違法となります。

取引先の、特に元請や二次請けといった建設業者の方は、下請けの建設業者に対し、違法にならないよう建設業の許可の取得を推奨していることが多くなりました。

これは、建設業界で年々コンプライアンス意識が高まっている証拠です。

建設業の許可を取得することによって、取引先の建設業者からの信頼を得ることができるようになります。

デメリットは、建設業の許可を取得した後に、届出をしている事項に変更が発生した場合に、都度変更の届出を行わなければならなくなるということです。

まずは、事業年度が終わった後には4か月以内に決算変更の届出を行わなければならなくなるということが典型例です。この決算変更届は毎年行う必要があります。

また、役員が退職等で変わったり、営業所の所在地が変わったり、といった変更事項があるとその変更届の手続きが必要になります。

これらは、建設業の許可を持っていない時には行わなかったことですので、許可を取った建設業者様は義務が増えることになります。

確かに、義務も新たに発生することになりますが、今後は建設業界もさらにコンプライアンス意識が高まることが予想されます。

今後も建設業の事業を営む予定の事業者様は、建設業の許可を取得しておくことをおすすめします。

間違いなく、今後も建設業の業界で事業運営を行っていこうとする事業者様にとって、建設業の許可が必ず必要になる時代が来ると思います。

ですので、今から建設業の許可取得を目指されることをおすすめします。